【ラノベ】ゼロから始める魔法の書

第20回電撃小説大賞『大賞』受賞作品

ランク3.5





なんか特徴のないタイトルと
魔法っていうすごくラノベではオーソドックスなネタです。

そこそこ面白かったです。
が、大賞をあげるほどであったかというと疑問にも思います。

素人だと物語の内容ばっかりで技工には目が行かないので、
きっとそういう部分が優れていて、将来別の作品を書くときに期待できるっていう掘り方もあるのでしょう。という勝手な納得。

さて、話はもふもふ獣の傭兵の視点で進みます。
ケモナーですね。
ちなみに呪いでケモナーになるそうですよこの世界。

魔法という有り触れた題材ですが、
この作品では未知なる力というかなんかようわからんエネルギーが炎になったりっていうことにはしていなくて、いわゆる「学問」という扱いとしての魔法です。

古典的な生贄を捧げて悪魔を召喚し、その悪魔に炎を起こしてもらう。といったそういう手順を踏んだ学問を魔法。と定義しています。
さらには上位の悪魔であればその下位の悪魔も、その上位の悪魔を通じて力を行使できるそうで、すごい悪魔を召喚するだけでたくさんの悪魔を使役できるといった図式になってます。

そしてこの物語のヒロイン？でもある「ゼロ」は悪魔の召喚なしに魔法を行使できる手順を見つけます。
本文の説明を借りるのであれば
「直に呼び出してわざわざ来てもらって力を使うか、電話で要件伝えるかの違い」
といったところだそうです。

そしてある程度練習を積めば数年で誰もが魔法を使えるようになるとのこと。
その手順が書かれた魔法書が盗まれるところから話は始まります。

世界観的には中世が一番近いでしょうか。
魔女狩りが行われているような世界で魔法を扱うものはそれだけで弾劾の対象になっています。
しかし、中には良い魔女も居て、公には出来ずとも人々の中に溶け込んで生活していました。
しかしある時、疫病が流行り、それを沈めようとした魔女が居たのですが、疫病をはやらせたとして冤罪に問われ火あぶりの刑に処されます。

そこから魔女と国の対立が始まりやがて戦争へと発展していきます。

その中で魔法の書が盗まれたとなれば・・・

これは魔女と国の威信をかけた大戦争の物語・・・
にはならないのですが（笑）

魔法とか戦争と言うよりは、
群集心理や人間の醜い心理とかそういった方を注目したほうが面白いかなと思います。

まぁ、なんか自分でもなにが面白いんだかよくわからんのですわ。

なぜ大賞たり得たのか・・・・
過去の電撃大賞のなかでもかつてない影の薄さですよ・・・。
せめてタイトル位もう少しハリのある物に出来なかったのだろうか？